福祉用具レンタル会社（埼玉）｜介護M&A成約実績

売り手企業である福祉用具レンタル会社は、埼玉県内の人口密集地域において、当該地域におけるシェアが第一位の優良企業であった。同社は、長年、地域に未着した質の高いサービスを提供してきており、当該地域に同業大手が参入してくる厳しい競争環境下においても、周辺のケアマネージャーや介護事業所からの強い支持を得ていた。その結果、介護人口が増加している地域性という追い風もあって、同社は毎年二桁以上の成長を続けていた。

しかし、売り手の社長は、会社の規模が自身の想定以上に大きくなってしまった結果、自分自身の経営能力が会社の成長の足かせになっているという強い危機感を抱くようになっていた。また、会社が大きくなり利用者や従業員が増えていくに連れて、日々重くなっていく経営責任にプレッシャーとストレスを感じるようになっていた。

このような背景から、売り手社長は、会社の安定成長と従業員の雇用維持のため、そして自分自身が経営責任から解放されストレスのないセカンドライフを手に入れるために、自身が創業し成長させてきた福祉用具レンタル会社の売却を決断した。

買い手企業は、福祉用具レンタルの大手である上場企業。同社は、同地域に既に進出しており積極的な営業で地域シェアNo2にまで利用者を増やしていた。しかし、シェアNo1であり地域での評判が高い売り手企業になかなか追いつくことができず、何年もの間、後塵を拝する結果となっていた。
このため、買い手企業にとって、このM&Aは、シェアNo1企業の買収による圧倒的なシェアNo1の地位の確立、地域のケアマネージャーや介護事業者とのネットワークの獲得、高い成長力を誇る売り手企業の売上と利益の取り込み等、非常に大きなメリットがあった。このような背景から、他にも複数の買い手候補が買収に手を挙げる中で、他社を上回る条件を提示して買収競争に競り勝ち、このM&Aを実現した。

このM&Aにより、売り手企業は業界最大手企業の傘下に入り、長期安定的な成長が担保されることとなった。
また、買い手企業は、福祉用具レンタル会社としては同地域における圧倒的なシェアNo1となり、また、売り手企業の成長力をグループ内に取り込むことで、福祉用具レンタル事業の拡大を加速させることに成功した。
そして、若くしてアーリーリタイアを果たした売り手企業の社長は、数か月の引継ぎの後に希望どおり引退し、企業経営のストレスから解放されて、かねてからの夢であった農業にいそしむ悠々自適のセカンドライフを満喫している。